その1:1〜3日目:「魔のドレーク海峡」
その2:4〜6日目:「南極大陸!!」
その3:7〜10日目:「南極圏へ。そして、さらば南極」
その4:その他の写真1
その5:その他の写真2

新千年紀の正月になんとか南極大陸に上陸する事ができました。その後、Weddel海の氷の上を歩いたり、デセプション島で温泉入浴したりなど盛りだくさんの三が日を送ることができました。ペンギンやアザラシ、鯨、海鳥など夏の南極大陸がこれほど命に溢れている大地だとは思ってもみませんでした。

4日目 正月

今日はいよいよ大陸に上陸。昨日のこともあって、今日は最初のZodiacに乗り込む。上陸地点は南極半島の一番端、Brown Bluff。ここもやはりペンギン地帯らしい。そして、8:30頃ようやく南極大陸初上陸!!Brown Bluffは本当にペンギンだらけ。彼らの糞のおかげでかなり臭い。ここには生まれて7週ぐらいのアデリー・ペンギンがいるが、彼らはかなり好奇心旺盛でしゃがむと「何だ?」という感じで寄ってくる。1時間半ほど大陸に滞在した後、再び船へ。帰りにZodiacで氷山巡りをする。
11時からのブランチの後、船はPaulet Islandを目指しAntarctic Soundを進む。Antarctic Soundの景観は表現する言葉が一切思いつかないほどの絶景。ブリッジやデッキからこの景色を楽しむ。船は氷を砕きながら進むが、途中氷が厚くなって進めなくなってくる。そこで、Paulet Islandを諦めWeddel海の氷の上でアフタヌーン・ティーへと予定変更。待っていました!船が氷を砕きながら進むのを見ながらずっと上を歩いてみたいと思っていたところ。15:30から1時間半ほど氷の上を歩いたりお茶+ケーキでくつろいだりする。船はその後Antarctic Soundを戻り再び半島の西側へ。
夕食の前に翌日のための簡単なブリーフィング。夜はレクチャールームで映画「Matrix」を見る。その後、中村さんの部屋へ行きBrown Bluffで採集した南極の氷でウイスキーを飲んでみる。味は・・・、普通の氷と変わりなし。やっぱりウイスキーが良くないと。

今日の上陸ポイント。Brown Bluff。

アデリー・ペンギン。私のことが気にならない様子で無視される。

南極大陸に立つ!!

砕氷船Kapitan Dranitsyn。ここは海の上。

5日目 (1月2日)

朝、ブリッジに上がるとあちこちで鯨が潮をふいている。双眼鏡で見ていると鯨がジャンプしているのを発見。これはラッキー。さて、今日の午前中はLivingston IslandにあるHannah Pointに上陸。ここもやはりペンギンが多い島。ジェンツー、チンストラップ、マカロニなどのペンギンを見る。景色は見事だしペンギンの挙動もかわいく、楽しめる。午後はDeception島にあるBaily Head上陸を目指すが、波が高く上陸は無理とのこと。そこで、入り江の内側にあるWhaler's Bayに上陸する。Deception島はカルデラの一部が崩れ、内側に船が入れるようになった馬蹄形の島。Whaler's Bayはカルデラの内側なだけあって波はほとんど来ない。ここは1911〜31年まで使われていたノルウェーの捕鯨基地跡がある。錆びて崩れかけたボイラーの残骸などはかなりいい雰囲気を出している。また、歩いて20分ほどの場所にあるNeptune's Windowからの眺めも見事。1時間半ほど上陸を楽しんだあと船に戻る。
次はいよいよ本日のメイン・イベント、Deception島での海水浴。Deception島には火山活動のおかげで海水が温められ、泳げるぐらいの水温になっている場所がある。南極の温泉で海水浴!温泉好きの日本人には外せないイベント。18:30頃上陸。急いで水着になって海へ。南極温泉、一番乗り、、、熱い!+冷たい!!熱い部分は火傷しそうなぐらい熱いのだが、そこから50cmも離れると死ぬほど冷たい。ちょうど良い水温のところはほとんどない。その後、物好きな人達が次々に入ってくる。後から来た人達はどんどん熱源から離れた場所に同心円上に座っていく。すると、それらの人達のおかげで冷たい水から遮られ、人垣の内側はちょうど良い水温になってくる。これは極楽。でも、外側の人達はかなり寒そう。しばらく温泉を楽しんだ後、再び船へ。海から出て大急ぎで体を拭き服を着る。帰りのZodiacはかなり寒い。
夕食はAsian Dinner。メニューには日本っぽい絵が描いてあるのだが何故か日本食はない。夜は映画「Forever Young」を見る。

あざらしがこんなに近くに。

Whaler's Bayの今は使われていない捕鯨基地跡

Whaler's Bayにて。お気に入りの写真。

南極で温泉に入る!

6日目 (1月3日)

朝、上陸前にデッキでぼんやりしていると近くで轟音が。そちらの方を見ると、なんと雪崩が!初めてみるがすごい迫力。寒いのも忘れて静まるまで見続ける。さて、今朝の上陸ポイントはNeko Harbour。ここも大陸ポイントで相変わらずあちこちにペンギンがいる所(猫はいない)。ここでエンペラー・ペンギンを発見!その名に恥じない大きさ。ちょうど毛の生え替わり時期であの綺麗な毛並みを見ることは出来なかったが、それにしてもでかい。立ち方もなんとなく威厳がある。
しばらくペンギンや景色を楽しんだ後、日本人4人組で雪遊び。雪の斜面を滑り降りたりする。遊び疲れると雪の上でのんびり。ここは周りに小さな氷河があって氷河の崩落を見たりする。12:00に船に戻って昼食。この航海中、鯨を見る機会が非常に多い。Humpback WhaleやMinc Whale、Killer Whaleなど。Whale Watchingでもこれほどたくさんの鯨を間近で見る事はないのではないだろうか?午後も船の数m先をミンク鯨が泳いでいるのを発見。鯨の巨体がすぐ下を通過していく。
午後の上陸はParadise BayのAlmirante Brownにあるアルゼンチンの基地へ。短い南極ツアーだとここが唯一の大陸上陸ポイントになってしまう事もあるとか。まず半数が上陸、半数はZodiacで氷河見学。私は最初に上陸するグループ。アルゼンチンの基地といっても今は活動していない。南極の生物に関する研究をしていたようだが、主に政治的な理由で基地があるらしい。アルゼンチンは世界で唯一南極に領土を主張している国。そのため、越冬基地をもっている。その昔、越冬するのが嫌な隊員に放火されて基地が壊滅した事もあるとか。退屈なんだろうな〜。基地はその後再建されたが、基地といっても小さな小屋が数件建っているだけ。あまり基地という感じはしない。小高い丘に登って景色を楽しんでいると再び雪崩。今回のはかなり大きい!南極は静寂の世界というイメージがあるが、氷河の崩壊や雪崩の音がしょっちゅう聞こえるし、ペンギンのコロニーはうるさいぐらい。1時間半ほどしてからZodiacで氷河見物。小さな氷山の上で写真を撮ったりする。
実は今日、クルーのエリックとモニカが南極大陸で結婚式を挙げたらしい。2人は南極で出会ったとか。こんな所で式を挙げるなんてなかなかロマンチック。夕食後、船はNeumayer Channelを通過。氷山のおりなす景観は言葉にならないぐらい美しい。夜は日本人4人組でバーに飲みに行く。バーはエリックやモニカを祝福する人達で大混雑。かなり盛り上がる。

ペンギンの道を並んで歩くペンギン。

Neko Harbourからの眺め。

Neko Harbourでくつろぐ。

アルゼンチンの基地、Almirante Brown。

小さい氷山の上で遊ぶ。

様々な形の氷河を見る。


<1〜3日目 7〜10日目>

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