その1:1〜3日目:「魔のドレーク海峡」
その2:4〜6日目:「南極大陸!!」
その3:7〜10日目:「南極圏へ。そして、さらば南極」
その4:その他の写真1
その5:その他の写真2

どの国の領土でもない大陸。氷と風の大地。前から気になっていましたが、なかなか行く機会がありませんでした。今回のアルゼンチン旅行でチャンス到来。南極半島の一部だけですが、南極大陸の大地を踏むことができました。新千年紀の正月を特別な場所で過ごしたかったというのも少しあります。
ウスアイアで感じることが出来なかった「果て」を南極で感じることが出来るか、、、。ところが夏の南極は命に溢れ、「果て」どころではなかったです。今回の南極旅行でこれが一番の驚きでした。
南極にたどり着くためには魔のドレーク海峡を渡らなければなりません。これが揺れる揺れる。船底が平らな砕氷船だったということもあってかなり揺れました。

1日目 (12月29日)

朝、ホテルで同じく南極ツアーへ行く中村さんに出会う。彼は奥さんとウスアイアで合流する予定だったのが、奥さんが熱を出して来られなくなったとか。実はこの話し、昨日成田夫妻から聞いていた。ウスアイア、狭い町だからな〜。船は18:00出航。16:00までに乗船していればよいので、その前に買い物などをする事にする。ホテルからの送迎バスに乗ってウスアイアの町へ。まず「世界の果て博物館」へ行ってハガキを出し、次はカラファテまでのバスを予約しにバス会社へ。しかし、カラファテまでどうしても3日かかってしまう。南極から帰ってきてから帰国までにあまり日数がないので飛行機を使おうと思い、ラデ空軍航空のオフィスへ。しかし、9日の便は満席。LAPA航空に空席があるとの事だったのでLAPA航空のオフィスに行ってチケットをとる($78)。昼は再びカニ。その後、しばらくネットカフェでメールをする。その後、サンダルやフリースの上着などを買ってから16:00に乗船。
砕氷船KAPITAN DRANITSYNは意外とボロ船。ロシア語で船名が書いてあるので最初はどの船かわからない。ルームメイトはオーストリア人のおっさん。彼はかなり自己中心的な人ですぐに馬が合わなくなり、ほとんど会話もなかった。やっぱ、こういうのはルームメイトが重要。船内で新婚旅行に来ている市川さん夫妻に出会う。奥さんの正美さんはなんとロシア語がしゃべれる。スゴイな〜。英語以外の外国語をしゃべれる日本人は無条件で尊敬してしまう。日本語と英語を含めれば3カ国語。よく混乱しないものだ。
夕食は日本人4人で同じテーブルで食べる。食事はかなり美味しい。これからも期待できそう。船はビーグル水道を進み、夜中に外海へ。だんだん揺れが大きくなってくる。船酔いする前にとにかく寝てしまうことにする。

Kapitan Dranitsynに乗船。ロシア文字なので船名が読めない・・・。

さらばウスアイア。

2日目 (12月30日)

昨晩ドレーク海峡を渡るはずだったのだが悪天候のため渡れず、船はまだフエゴ島近辺をウロウロしている。これからドレーク渡りに再挑戦するらしい。既にかなり揺れていて朝食の段階で少し気持ち悪い。今日は移動だけだから乗客が退屈しないようにとの配慮だろうか、2時間おきにレクチャーが入っている。朝食の後、まずは岩石に関するレクチャー。あまり興味あるトピックではなかったが話はそれなりに面白い。次は歴史。これぐらいになると船酔いでダウンしている人が多く、レクチャー・ルームはがらがら。スコットの探検の話などを聞くがあまり面白くない。そして、昼食。食べに来ている人はほとんどいない。私も様子見にダイニングルームに行っただけで食べられないが、中村さんはもりもり食べている。タフだな〜。KAPITAN DRANITSYNは砕氷船のため船底が平ら。そのため、波あるとかなり揺れる。その頃には揺れは±40度ぐらいになっていて、椅子に座っていても椅子ごと動いてしまう。午後のレクチャーは鯨に関する話。期待していたのに内容がイマイチ。話し方も原稿を棒読みするだけでうまくない。今日最後のレクチャーは鳥類に関するもの。アホウドリやウミウの種類や生態について学ぶ。鳥なんてほとんど同じに見えてしまう私でも講師の人がうまくレクチャーしてくれたのでかなり楽しめる。レクチャーとレクチャーの間に1時間ほど休みがあるが、その間は船酔いで気持ち悪くずっと寝ている。
夕食ぐらいになると揺れもかなり収まり食欲も復活。ようやく食べることが出来る。正美さんも復活したらしく、夕食に出てくる。しかし、船はまだドレーク海峡の途中で時々揺れが大きくなる。夕食後はレクチャー・ルームで映画「サブリナ」を見る。

3日目 (大晦日)

ドレーク渡りも終わり揺れもほとんど収まる。乗客も皆復活したようで、朝食も混んでいる。今日、朝一番のレクチャーは再び鳥類について。今回はペンギンについて学ぶ。ペンギンは種類によって見た目がずいぶん違うため私でも見分けがつきそう。次はアザラシについてのレクチャー。鯨に関するレクチャーをした人と同じ人だが前よりがんばったようでまぁまぁ。昨日のレクチャーはどうせ聴衆も少ないし、手抜きだったのだろうか?今日はレクチャールーム満員の大混雑。午後は南極の氷についてのレクチャー、そして南極観光に関するルールの説明会、Zodiacの乗り方に関する説明会と続く。
今日の夕食は大晦日BBQディナー。後部のヘリコプター・デッキでやるのだが寒い。ちょっと設定に無理があるような・・・。BBQディナーが終わりに近づくとロシア人クルーも加わり始める。航海生活の中での数少ない気晴らしなのか、彼らはすごく陽気に騒ぐ。少し親しくなり、ウォッカをごちそうしてもらう。
ウォッカで体も温まった所で本日最大のイベント、South Shetland諸島にあるPenguin Islandに上陸。100人の人間をZodiacでピストン輸送するのはかなり時間がかかる。私は最後のZodiacになってしまい、最初の人達よりも1時間ほど遅い上陸になってしまう。今度から早めに並ぶことにしよう。ペンギン島はその名の通りペンギンが大勢営巣している島。たくさんのアデリー・ペンギンとジェンツー・ペンギンを見ることができる。ビーグル水道クルーズと違って触れそうなぐらい間近でペンギンの挙動を観察する事ができる。彼らは歩くのが下手で、歩いていて転んだり、転んだまま氷の上を滑っていったり、どれだけ見ていても飽きることがない。また、ペンギンの子供もかなりかわいい。
ペンギンと共にこの島にはアザラシも生息している。彼らは浜でゴロゴロとくつろいでいるだけで、我々の存在はあまり気にならない様子。1時間ほど島を歩いたあと、船に戻り今度は大晦日パーティーでカウントダウン。そして、21世紀を迎える。相変わらずロシア人クルーは大騒ぎ。1時頃までパーティーに参加した後、寝る。

日本人4人組。大晦日BBQパーティーにて。

陽気に騒ぐロシア人クルー達。

ペンギン島に上陸。その名の通り、ペンギンだらけ。

カウントダウン・パーティーで踊る美女二人。


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