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打放しコンクリートの「セパ穴」

 

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安藤忠雄さんの作品など最近の打放しコンクリートの建物では、可能な限り「穴」が均等になるよう注意して設計されています。

 

 

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豊の国情報ライブラリー
(新大分県立図書館)

こんな質問をいただきましたのでお答えします。

コンクリート打ち放しの壁ってどうして
丸い穴のような痕が残っているんですか?
壁を作るときの名残なんですか?


図1。
tembin.gif (2447 バイト)コンクリートというのは、言わば石が溶けたようなものであって、とても重いものなわけです。

 

 

図2。
pot.gif (3173 バイト)ですから、丈夫な壺に入れたりするならともかくとして…、

 

 

 

 

図3。
wood.gif (4643 バイト)薄いベニヤで出来た型枠にそのままいれようとするならば…

 

 

 

 

 

図4。
break.gif (12317 バイト)型枠が圧力に耐えられず、破裂してしまいます。

じっさい、コンクリートを打設するときに一番コワイ事故がこれです。

そこで、圧力に耐えられる工夫をすることになります。

 

 

図5。
seperate.gif (4757 バイト)その最も標準的な解決法が、中に鉄の棒を入れておき、ねじで締め付けておく方法です。

…もうお分かりですね。打放しコンクリートにある「穴」は、この鉄の棒の名残りなのです。

通常「セパ穴」と呼ばれます。
型枠を外した時点では、まさに突き出した鉄の棒がそこに見えている状態なので、そのまま雨が掛かったりすると錆びて汚くなります。だから外部のセパ穴については必ずモルタルで穴を埋める補修をします。

図6。
barrel.gif (5011 バイト)内側から引っ張るほかに、柱のように細長いものであれば、樽のようにたがをはめるという考え方もできますね。

現在こんな方法は殆ど使われませんが、実は新大分県立図書館の柱や梁はこの方法で打たれています。だからあそこの柱や梁は、打放しコンクリートであるにもかかわらず、「穴」がないのです。

 


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最終更新日04/09/10