MPV 97/7/18


<<< ネット環境レポート >>>

自宅、職場以外でE-mailの送受信が簡単にできるか、時々レポートします。

なお、携帯電話、PHSは使わない前提です。(まだ高いし、電波の届かないところも多いので。)

 

・茨城県庁(来訪者にとって)

 ISDN公衆電話で接続可能。ただし、台数僅少。新庁舎に期待というところか。

 

・茨城県自治研修所

 事務室の電話を借りるしかなく、一般の研修受講者では無理。宿泊研修が多いことを考えると問題。

 

・三沢シティホテル(青森県三沢市)

 客室、ロビーとも不可。他の点ではなかなかよいビジネスホテルなだけに残念。

 

・秋田キャッスルホテル(秋田県秋田市)

 客室からは不可。ロビーのISDN公衆電話で接続可能。ただし、台数僅少。おまけに、部屋からフロントに尋ねた時には、「インターネットに使える電話はありません」と言われた。構えは立派なシティホテルなのだが。

 

<<< 時事雑感 >>>

「いい加減」がいい。

酒鬼薔薇事件、マスコミの取材の仕方のひどさを(これもマスコミで)読んだりすると、興味本位に読むのはいかんなと思うが、つい読んでしまう。

インターネットの力を知るため、と自分には説明して、例の顔写真と本名も見た。(不思議な顔だった。かっこいい名前だった。)

少年法と報道の自由、知る権利の関係についても自分なりの考え方を持ちたいと思うが今回はとりあえずパス。

まじめな背景分析と今後に向けた議論は必要だと思う。マスコミより専門家の役割だろうが。

尾木直樹氏(教育評論家、元中学教師)による、1993年以降の中学校の変質、という指摘は気になる。(アエラNo.29 '97.7.14)

文部省の新学力観に基づき、態度とかボランティア活動なども評価に含められ、入試の合否材料にも使われるようになったら、生徒は表向きいい子になったが、その分抑圧は大きくなっているのだという。

現在の社会、特に教育関係の制度は厳密さを求め過ぎていると思う。

例えば、定員100人の学校の入試を200人受けた場合に、求める生徒が1番から100番まできれいに並ぶような評価の方法を開発すること、そういう目標を追及してしまったのだ。その弊害は極めて大きい。

20人位ちょっとできの悪いのが混じったとしても、ま、いいんじゃないの、程度の選別でいいんじゃなかろうか。

7、8割の卒業生が期待した育ち方をしたら、非常に立派な学校でしょう。

また、その学校を落ちた子どもや親だって、「あそこの試験はいい加減だから落ちちゃった」という言い訳がきくし。

この程度の選別なら、相当簡単な方法でもできると思う。

例えばぼくが校長だったら、こんなやり方。

1次試験:作文。テーマ「今一番興味を持っていること」。概ね2000字以上4000字以内。○月○日までに郵送で提出。(いくら時間をかけてもいい。何を見て書いてもいい。人に書いてもらったのでは、なんて詮索もしない。)

2次試験:面接。提出作文を一応の糸口にして、若干名の選考委員(校長指名)と受験生が話をする。

選考:選考委員会で議論して決める。決まらない場合は校長が決める。

われわれの普段の生活を省みるに、相手が全く未知の人でも、2、30分話をすれば、どういう人物か大体の見当はついてる。眼力を備えた専門家なら、知的能力や性格も相当の確度で判断できるはず。

確度を100%に近づけようなどと考えないで、8割程度でよしとすれば、これで十分。

現在だって、多くの企業の採用はこれに近いんじゃないのかな。企業の存亡がかかってるんだから、学校以上に真剣に違いないのですが。

 

<<< ことば >>>

「なんだ、残り全部勝てばいいんだ。」

先場所水戸泉は7連敗後4連勝。この時記者に「星はどうなってるんだっけ?」と聞いた後のことば。

  

<< アート >>

中国現代美術展 (97/6/26)

ストレートな、強い表現が多い。むきだしの、と言えるものもある。

そういう表現に普段あまり接していない身にはとまどいも生まれるが、なぜこのような表現をしようとするのか、自分なりに理解できる。

中で、4Fの2人の作家は受けとめやすく、かつ印象も強い。白いひもをまきつけた日用品を何百と並べた林天苗。ガラスに息を吹きかけたりこすったりする様を延々とビデオで見せる王功新。生、生活について、新しい感じ方を感じた。

神宮前ワタリウム美術館で7月27日まで。

 

<<< 問題 >>>

21世紀中にコンピュータは将棋名人に勝てるか。囲碁はどうか。

IBMのDeep Blueがチェスの世界No.1カスパロフに勝った後、将棋の米長九段はテレビ番組の中で「21世紀中にはコンピュータは将棋名人に勝てない」と言ったそうです。

これはなかなか面白い問題ですね。

コンピュータに詳しく将棋(囲碁)もできる何人かの知り合いに意見を聞いているのですが、考え方は分かれます。

答案1:チェスに比し、将棋・囲碁の方がはるかに手の数(場合の数)が多く、とても計算しきれないからコンピュータは勝てない。

コメント:何かの本でぼくも読みましたが、全ての手を読み切るためには宇宙中をコンピュータの素子にしても何百万年もかかるとか。

疑問1-1:技術進歩をどう見るのか。計算機の大きさ当たりの計算速度が1年で2倍伸び続ければ100年で約30桁速くなる。これならパソコンでも読み切れる?

現在の技術では素子が熱を持つ問題をクリアできず、小さくする限界があるが、この問題もぼちぼちブレークスルーするらしい。

疑問2-2:(この方が本質的)人間の名人は全ての手を読み切っているわけではない。現局面からの将来図がパッと何百も浮かび、その大部分は深く読むこともなく瞬時に切り捨てる、形が悪いとかで。そして残りについてもっと奥まで読んだり、評価したりする。コンピュータが同じやり方をしたらどうなるのか。

Deep Blueも全部読んでるわけではない。

反論to2-2:Deep Blueは、カスパロフのこれまでの対局を徹底的に分析し、対カスパロフ用に局面を限定することにより、極力読み切りに近づけようとしたのではないか。コンピュータにできる必勝戦略は結局読み切りしかないのではないか。

(つづく)

 

<<< wine >>

低価格ワイン飲み比べシリーズ no.3

Trapiche, Cabernet Sauvignon 1994, Bodegas Trapiche/Mendoza/Argentina

岩瀬の「リカーランド」で825円(!)。

なかなか。コストパフォーマンスは結構なもの。(開栓直後ちょっと薬っぽい匂いがしたのは減点。)

ちなみに、ヒュー・ジョンソンのワインブックでも、Trapicheは星2つないし3つの評価。

 


< 発行人ノート >

・青森・秋田方面への出張(まじめなものであります)などがあり、発行が遅れました。その分、量がちょっと多めです。

・奥入瀬をはじめ、緑がとてもきれいでした。 


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