追憶の破片
僕の思考は次弟に勾配を增す闇の螺旋の中に
碎け散り空へと落ちていく
深く戶惑う心の隙間を舞ながら言華を探して
僕の罪がまた始まる
微笑み合いぼやけていく姿だけ浮かべて
足早に通り過ぎる言華さえ見えない
少しだけ抱きしめた噓の空を
追憶の破片はにび色にかすんでいく無言の悲鳴に身を震わせる
何かの終わりと色あせた記憶だけ抱えてあの空へ落ちていく
誰も止められない・・・僕が落ちていく
ほんの少しだけ今を抱きしめたから
消えかけのロウソクのように眠りに落ちた
古い瞬きが光を放つのに耳をたてる
誰も今までの慘烈な軌跡など知らない道德がぼやけていく
"人"と詐稱する僕は豊かな黑い色彩を契れた指でなぞり合う
誰も止められない・・・君が落ちていく
ほんの少しだけ今を抱きしめたから